- Japan Energy Challenge
英エネルギーテックスタートアップ企業・POWERVAULTとBrill Powerの2社が 最優秀賞を受賞し、2018年秋に来日決定!日本のスポンサー企業と報告会を開催
ENECHANGE株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役会長:城口洋平、代表取締役社長:有田一平)が主催する、欧州のエネルギーテックスタートアップ企業と日本のエネルギー企業との提携を目指すアクセラレータープログラム「Japan Energy Challenge 2018」のプレゼン大会を7月5日(木)・6日(金)にイギリスロンドンにあるOxford and Cambridge Club(OAC)で開催いたしました。その結果、イギリスのスタートアップ企業、POWERVAULTとBrill Powerの2社が最優秀賞を受賞、今年秋には来日し、日本のスポンサー企業6社とともに報告会を開催いたします。
※1on1ミーティング:日本のスポンサー企業と欧州ベンチャー企業が1対1で面談を行うこと。
本プログラムは、日本のエネルギー企業が合同で開催することで、より多くの欧州のエネルギーテック企業とのマッチングを狙い、日本のエネルギー市場のイノベーションを加速させ、市場の活性化の実現を目指す取り組みです。
今年1月に募集を開始した本プログラムは、欧州を中心に60社を超えるスタートアップ企業から応募があり、数ヶ月に渡り議論を重ねたのち10社を採択。ロンドンでは10社のプレゼンおよび1on1を経て、2社のスタートアップが優秀賞を受賞しました。この2社との提携を希望する日本側の企業は、さらに具体的な連携に向けて議論を重ねて参ります。
最優秀賞(2社)
POWERVAULT(英):電力需要マネジメント
英国発の家庭用蓄電池メーカーとして低価格の家庭向け蓄電池システムを開発。太陽光発電による電力やオフピーク時間帯の安い電力を蓄電し使用することで、需要家が安い電気を使用することが可能になります。POWERVAULT社は、据置型モジュール、複数のスマート機能、オープンAPIを備えたオールインワンのシステムを持ち、スマート制御装置を相互制御することで、市場をリードする収益性を提供できます。同社は、すでに欧州では複数の業界初となるサービスを提供しており、家庭用エネルギー貯蔵システムを家電製品の1つのような存在にすることを目指しています。
BrillPower(英):バッテリーマネジメント
Brill Power社は、オックスフォード大学からのスピンアウトによって設立されました。高度なバッテリーマネジメント技術を開発し、大規模蓄電システムやEVに用いられるリチウムイオン電池の寿命の長期化と信頼性の向上を実現しています。先進的なハードウェアと高度なソフトウェアの組み合わせにより、ほかのどの蓄電池システムよりも高い信頼性を提供しつつ、従来のリチウムイオン電池の寿命を最大60%延長することを可能にしました。今日までに、Climate KIC、Shell Technology Ventures、Oxford Sciences Innovation and Innovate UKから出資を受けています。
左)POWERVAULT社、右)Brill Power社
最優秀賞受賞企業のコメント
POWERVAULT:Joe Warren氏 / Managing Director
プログラム2日間で、日本のエネルギー市場について学ぶことができたし、パートナー企業とも密にコミュニケーションをとることができてとても充実していました。最後には優秀賞も受賞できて大変誇りに思います。Brill Power:Christoph Birkl氏 / CEO & Co-founder
当社は現在、研究所としてのステージから試験的に実社会に飛び出すステージにあるため、JECプログラムはそれを後押ししてくれるチャンスが得られると思い参加しました。さらに日本のエネルギー市場は、成熟期にあるため魅力的でそれも参加のきっかけになっています。プログラム参加時点からどんな結果になるかワクワクしていましたが、実際に参加して終わってみると最優秀賞も受賞できてさらに気分が高揚しています。日本にも行けることを楽しみにしています。
その他採択企業(8社)
Eccopia(イスラエル):太陽光発電システムのO&M
Ecoppiaは、革新的なロボット技術の先駆的かつ世界的リーダーで、データ分析の大手プロバイダーです。同社のクラウドベースのロボット式太陽光パネル洗浄プラットフォームは、一年中最大のパフォーマンスで稼働させ、生産の最適化・運用コスト削減につなげ、投資収益率の向上を目指しています。Ecoppiaは、世界中で2億台以上の太陽光発電パネルを洗浄し、Actis、EDF、ENGIE、NTPC、Softbankグループなどの大手エネルギー会社と協力し、他社にはない実績を上げています。
hows(イギリス):IoTサービス
Howzは、高齢者のエネルギー消費動向を生活にリンクさせることにより、ユーティリティ企業の高齢者市場へアプローチできるようサポートしています。Howzは、スマートメーターやその他センサーデータから顧客の日々の活動を機械学習によって把握し、利用者の異常・行動の変化を検知しすることで高齢者本人・情報共有を許可した相手(家族など)に情報を提供するサポートしています。
limejump(イギリス):電力需要マネジメント
ビッグデータやクラウドサービスを用い、発電・蓄電設備、関連事業者が大規模発電所と同等の市場アクセスを可能とする仮想発電所(VPP)を実現するエネルギーテック企業です。同社のテクノロジーは、中小規模事業者の収益を最大化するだけでなく、電力システムに柔軟性をもたらし、再生可能エネルギーの普及促進のためイギリスをベースにより持続可能なソリューションを提供しています。
MESHCTAFTS(ノルウェー);EVネットワークマネジメント
スマートシティ・スマートグリッド・スマート交通の実現を見越したe-モビリティとエネルギーマネジメントのソフトウェアを開発しているテクノロジー企業です。“SmartCharge”(Meshcraftsが開発したSaaSプラットフォーム)は、EV充電のためのオープンマーケットとして機能しています。
PAVEGEN(イギリス):床発電システム
人の歩行からエネルギーやデータを取得する分野での世界的なリーディングカンパニー。同社の技術は複数の機能をもちあわせるタイル状のシステムです。歩行者がタイルを踏むと、その重みによって電磁誘導のジェネレータを垂直方向に変位させ、その回転運動によって発電します。さらに、各タイルにはリアルタイムの動作データ分析を送信するワイヤレスAPIが装備されているため、必要な時に必要な場所での発電が可能であり、様々なモバイル機器やビル管理システムにも接続が可能です。
Piclo(イギリス):P2P
ロンドンに本拠を置くソフトウェア会社であり、クリーンな電気を安価で大量に供給することを使命としています。Picloプラットフォームは、P2Pのフレキシブルなエネルギー取引のためのオンライン市場です。同社は、英国のTop50のビジネス・イノベーターの一つとしてブルームバーグに選ばれ、欧州ユーティリティ・ウィークでスタートアップ・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
SolarCoin(スペイン):ブロックチェーン
SolarCoinは、ブロックチェーン技術をベースとした、言わば“太陽光発電のマイレージ”です。1MWhの発電で1SLRを仮想通貨として太陽光発電事業者に提供し、2018年3月までに58ヶ国の太陽光発電事業者に対して600万を超えるSolarCoinが発行され、現在は4400万Solarcoinが市場で取引されています。
ubitricity(イギリス):EV充電
ubitricityは、EV充電分野において独自かつ市場をリードするアプローチ法を開発しました。“SimpleSockets”は、どこの電力インフラもEV用駐車場に変えることができます。また、EV所有者はどこの充電設備からでも契約している電力プランを適用することが可能です。また、ubitricityの提供するソリューションはオープンシステムであり、既存の充電インフラの補完的存在になります。
スポンサー企業(6社)
サミットエナジー株式会社(共催)
東京ガス株式会社
JXTGエネルギー株式会社
株式会社Looop
ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社
ENECHANGE株式会社
本プログラム参加者コメント
〔欧州ベンチャー企業〕
・1on1で具体的な話がしっかりできたのが良かった。
・プログラムを通して、日本の文化にも触れることができて楽しい経験ができた。
・短期集中で生産的に過ごすことができて良かった。日本を代表するエネルギー企業と前進できることを期待したい。
・欧州/日本と一度に多くの企業との接点が持てたことが良かった
〔日本スポンサー企業〕
・自由化の先進国であり環境意識が非常に高い国においてのビジネスモデルや技術開発に期待を持ち参加。密度の濃いプレゼンテーションや1on1を行うことができたことが良かったし、今後のビジネスに繋げていきたい。
・電力関係に絞ったプログラムという点が特徴的で非常に良かった。自由化先進国での実績のあるベンチャーと接点をもてることがビジネスへ発展する確立が高いことも良かった。
・欧州ベンチャー企業の技術やビジネスモデルを発見する以上にプログラムの価値があったと思う。
Japan Energy Challenge主催者、当社代表取締役会長城口洋平のコメント
6社の日本のエネルギー企業が連携し、欧州のエネルギーテック・ベンチャーを開拓する、という初めての試みでありましたが、欧州で実績があり、日本での事業展開の可能性も十分にある10社を選別することができました。また、ロンドンでのイベントやその他事前準備を通じて、それら10社から欧州先端事例の学びを得るだけでなく、実際に日本での事業提携に向けた準備をできました。これから、そうした会社と水面下で事業提携・投資などの様々な交渉を走らせ、年末にかけて各社より発表がでてくるかと思います。欧州ベンチャーからも、「世界最大の自由化した電力・ガス市場である日本に、主要プレイヤーと提携する形で参入できる機会は他になく、大変有意義であった」と高評価をいただいています。こうした取り組みを通じて、世界のエネルギーテック・ベンチャーを巻き込んだ、「エネルギー改革」を推進する様な取り組みを、今後も積極的に開催していきたいと思っております。
Japan Energy Challenge 2018 概要まとめ
- 募集期間
- 2018年1月1日~5月1日
- 応募総数
- 62社
- 採択企業数
- 10社
- プレゼン大会
- 2018年7月5日(木)~6日(金)
- 大会実施場所
- イギリス・ロンドン
- 報告会
- 最優秀企業2社を招待し、2018年秋頃に東京での開催を予定しています。詳細が決まりましたらプレスリリースでご案内いたします
ENECHANGE株式会社について
コア技術である「ENECHANGE TECHNOLOGY」を通じて、世界のエネルギー業界の変革を推進していきます。
- 名称
- ENECHANGE株式会社
- 所在地
- 〒100-0004 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビル3階
- 代表者
- 代表取締役会長 城口洋平、代表取締役社長 有田 一平
- 設立
- 2015年4月
- 事業内容
- エネルギーマネジメント事業、エネルギーテック事業
- URL
- https://enechange.co.jp/
本件に関する報道関係のお問い合わせ先
- ENECHANGE株式会社
- 広報担当 中田
- TEL
- 03-6774-6602(広報直通)
- pr_contact@enechange.co.jp