今、注目されている「デマンドレスポンス」とは?
- サービス紹介
電力の需給バランスを保つために、私たち消費者が電気の使い方を工夫して協力することをデマンドレスポンス(以下、DR)といいます。最近では、脱炭素社会実現の一翼を担う取り組みとして、DRの注目が高まっています。
電気は「つくる」と「つかう」のバランスが大事
電気は基本的に貯められないので、常に需要(使う側)と供給(作る側)を調整し、バランスを保つ必要があります。バランスが崩れると電気の品質の一つである周波数に乱れが生じ、最悪の場合、大規模停電が発生する恐れがあります。
現在、日本の電源構成の 約7割を占める火力発電は、出力をコントロールすることで供給力を調整できる能力があり、需給バランスの調整において重要な役割を果たしています。
一方、日本政府は脱炭素社会を実現するため、再生可能エネルギー(以下、再エネ)発電の比率を引き上げる方向で検討しています。再エネはクリーンな電力として脱炭素社会実現のための重要な発電方法です。しかし、太陽光発電や風力発電の場合、天候や自然条件によって発電量や発電できる時間帯が変動します。そこで、再エネの普及拡大のためには、供給量に合わせて電気の使い方を工夫し、需給調整することが求められます。
電力供給量に合わせて電気の使い方を工夫する
需給調整の一つとして期待されているのがDRです。夏や冬に電力の供給量がひっ迫したときに電気の使い方を工夫することで、需要と供給のバランスをとります。再エネが十分に発電している際には、電気の使う時間帯をシフトすることで再エネを有効活用できる取り組みです。
エネチェンジの子会社であるSMAP ENERGY社は、スマートメーターから取得される電力データの解析サービス「SMAP」(Smart-Meter Analytics Platform)を電力会社向けに展開しています。その一つである「SMAP DR」は、家庭向けデマンドレスポンスサービスです。
SMAP DRには「行動変容型DR」と「スマートデバイス型DR」の2種類あります。
行動変容型DRは、DRをお願いする時間帯を前日にお知らせします。その時間帯ではエアコンの設定温度を変えたり、洗濯機を回す時間をずらしたりするなど、各世帯で電気の使い方を工夫していただきます。行動変容型は、Looopでんきで2019年より導入いただいているほか、東京ガスでもこの8月24日よりサービスがスタートします。
スマートデバイス型DRは、DR発動時にスマートリモコンやスマートプラグを用いてエアコンや冷蔵庫などの家電を遠隔制御し、節電量を創出する仕組みです。スマートデバイス型の日本で初めてとなる実証実験は、住友商事グループのサミットエナジーと協働で今秋より開始する予定です。
節電量に応じてインセンティブが
節電というと「ただ我慢するだけで辛い」というイメージがあると思います。しかし、各電力会社が実施するDRキャンペーンでは、節電分のインセンティブが支払われます。これまでにキャンペーンにご参加いただいた方からは、「自分がどのくらい節電したかを簡単に確認でき、節電した分のポイントがつくので、ゲーム感覚で楽しめた」といった声があります。
電力会社を選ぶ際の検討項目の一つとして、“DR”にも注目してみてください。
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